初めに
この記事は以下のような方に向けて作成しています。
・絵は描けないけどゲームのグラフィックをきれいにしたい
・グラフィックがきれいなゲームで使われてる技術を知りたい
・unity1week参加したけど、投稿されているグラフィックが強すぎて勝ち目がないと悟った方
ポストエフェクトとは
細かい説明は検索すればででくるので簡単に説明すると、
現実で例えるとSNOWやインスタで加工するみたいなことです。
下記画像は自分がunity1week お題「逆」で作成して絵作り17位を取ったゲームです。
ポストエフェクトの有無で見た目にかなり違いが出てることがわかります。
かけてるポストエフェクトはこんな感じです。2019.3のURPを使用しています。
このポストエフェクトをunity1week上位者はどれだけ使用しているかを調べました。
集計方法
集計対象
2020/03/11時点でのunity1week お題「逆」の
・「総合」,「絵作り,「雰囲気」のどれかでランクインしている52ゲームが対象とする。
・ゲームをプレイして2分以内に確認できたポストエフェクトが対象とする(後半にポストエフェクトを入れてる方がいたらごめんなさい)
・あきらかに使用してるとわかれば1ポイント、使用してそうな感じがしてたら0.5ポイントで集計する
unity1week お題「逆」のゲームはこちら
https://unityroom.com/unity1weeks/15
集計対象外のエフェクト
・Color Grading等画面全体の色を変えるポストエフェクトは対象外(ポストエフェクトを使用して色を変更してるか判断できないため)
・Post Processing Stackに存在しないポストエフェクト(誰でも使用できるものだけを集計したいため)
・その他、自分の目で確認しづらいポストエフェクト(アンビエントオクルージョンとか)
これだと種類ほとんどなくね?と思う人がいるかもしれないけどそこは許して
集計結果
52作品中39作品が2Dゲームで、 ポストエフェクトを使用しているのは20作品で使用率は39%でした。
意外と少ない…というよりお絵かきガチ勢が多すぎる……
1位
Bloom 12ポイント
画面を光らせるやつ。みんなが大好きなやつ。
とりあず光らせとけばいい感じになる。
3DならとりあずBloomは入れといてもいいと思う。 光らせるつもりはなくとも弱いBloomをかけるだけでも、雰囲気はそれなりによくなる。
2位
Vignette 8.5ポイント
画面の端を暗くするやつ。雰囲気を暗くしたり、画面の平面感を軽減させたりすることができる。
色を赤とかに変えればFPSとかでよくあるHPが減ってる状態を表現できたりする。
2Dと3Dどちらでも結構使われてる印象がありました。
3位
Chromatic Abberation 7.5ポイント
一言で説明するのは難しいですが下記の画像みればなんとなくわかると思います。
電子的な表現とか色数が少ないゲームで使われている印象がありました。
あとこれを使用しているほとんどのゲームがVignetteと一緒に使用されていました。
最下位
Motion Blur 0ポイント
動いている対象をカメラで撮影した時に生じるぶれを表現したやつ。
常時Motion Blurをかけるとあまり目に優しくなく、使いどころ難しいので使用率が低いのではと思います。 今回はだれも使用してませんでした。(多分)
まとめ
結果として Bloom、Vignette、Chromatic Abberatioがよく使用されてることがわかりました。
これらの使用率が高い理由として、これらエフェクトは適当にかけてもそれなりに雰囲気がでるからだと思います。
試しに今回上位のエフェクト+αでBoxとUnityちゃんだけの世界の雰囲気をなるべくよくしてみました。
入れたエフェクトはこちら。
上位のエフェクトに加えColor Gradingで画面全体の色を変更しています。
環境は2018.4でPost Processing Stack V2を使用してます。
今回の集計と上記の画像からもわかるようにポストエフェクトを上手く活用すればかなり見栄えがよくなることがわかりました。
絵が描けない人でもポストエフェクトを上手く活用すれば絵作りや雰囲気の上位を目指すことは十分に可能ですので、使用したことがない人は試しにポストエフェクトを使用してみたらどうでしょうか。
ポストエフェクトの値を弄るの結構楽しいですよ!!
お絵かき上手くなりたい…
ポストエフェクトを初めて使う方はこちらの方の記事が参考になります
その他 参考になるサイト
ポストエフェクトは常時かけるだけではなく特定の状況だけかけることが出来たりします。 そのためにはポストエフェクトの情報をスクリプトからアクセスする必要があります。
以下のサイトでポストエフェクトの情報をスクリプトからアクセス方法が載ってます。
PostProcessingStackv2をスクリプトからアクセスする方法
2019.3以降(URP)
おまけ
おまけとして自分の好きなポストエフェクトのラジアルブラーを紹介します。
ラジアルブラーはフォトショップでいう放射状ブラーです。
これは物体が高速移動したときやなにかを強調したい時など結構いろんな場面で使えます。 実際に売られてるアクションゲームでは攻撃がヒットして瞬間や敵が爆発した瞬間に一瞬だけラジアルブラーをかけてより画面をかっこよくみせたりしています。
下記画像は学生時代のゲーム。ラジアルブラーをかけることでスピード感を出しています。
下記のアセットにラジアルブラーが含まれています。
これを使用して勢いあるバカゲーとか作成するとおもしろそうですね。